【令和6年】
春号
『代々木』は、明治神宮・明治神宮崇敬会が発行する季刊誌です。我が国の美しい伝統精神を未来に伝えるため、昭和35年より刊行をつづけております。明治神宮崇敬会の皆様にお送りしております。
・ 昭憲皇太后百十年祭記念特別展
「受け継がれし明治のドレス」 内田努(明治神宮ミュージアム学芸員)
金原さやこ(霞会館学芸員)
・人と森・水・木 そして農のすべてに感謝を
進士五十八(明治神宮総代・東京農業大学名誉教授)
・ 大使が見た日本と明治神宮 パラオ共和国
ピーター・アデルバイ大使閣下
・[明治の気概]山岡鉄舟 岡田幹彦(日本政策研究センター主任研究員)
・ 昭憲皇太后百十年祭記念特別展 「受け継がれし明治のドレス」 内田努(明治神宮ミュージアム学芸員) 金原さやこ(霞会館学芸員)
明治神宮ミュージアムでは、昭憲皇太后百十年祭および霞会館創立百五十年を記念して、明治神宮と霞会館の共催により、「受け継がれし明治のドレス」をテーマとした展覧会を開催します。
前・後期展それぞれの企画を担当した学芸員が、展示のみどころを紹介します。
※記事抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、[崇敬会にご入会下さい]
・人と森・水・木 そして農のすべてに感謝を 進士五十八(明治神宮総代・東京農業大学名誉教授)
新嘗祭は天皇陛下がその歳の新米を神に捧げ、自ら食されて豊作に感謝される神事。
私たち日本人は、この列島の大地の恵みによって生かされ、自然共生を基調とした日本文化を育み、数々の天災に遭遇しつつも、これを乗り越えながら先祖伝来の農地農業農村を護ることができてきたことに感謝しなければならぬ。
誰にでもわかる、そして最も大切なことは、すべてに感謝すること。実にシンプルなことである。しかしそれが食糧難を忘れ、「飽食の時代」も登場する。日本の食糧自給率は先進国最低。基盤産業の農林水産業の重要性すら忘れている。
※記事抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、[崇敬会にご入会下さい]
・ 大使が見た日本と明治神宮 パラオ共和国 ピーター・アデルバイ大使閣下
――平成27年、戦後70年にあたって、天皇皇后両陛下(上皇上皇后陛下)が慰霊のためにパラオを行幸啓されました。明治神宮からもそれに先立つ慰霊祭斎行のため、神職と巫女が貴国を訪れました。
先に述べたように、戦争中パラオで多くの日本兵が戦死しました。特に中川州男中将がペリリュー島の島民を戦闘に巻き込まないようにした逸話はよく知られているところです。
戦後帰島した住民は、残されていた日本の戦死者を弔い慰霊を続けていますが、両陛下の御来島には御霊たちもさぞ慰められたことと思います。
国民が挙(こぞ)って両国の国旗を手に奉迎する中で、私も仲間と一緒にコロールのメイン道路に出て旗を振って両陛下を歓迎しました。
実は私の友人が高価な望遠レンズを取り寄せて陛下のお姿を写真に収めるべく準備していたのですが、・・・(略)
※記事抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、[崇敬会にご入会下さい]
・[明治の気概]山岡鉄舟 岡田幹彦(日本政策研究センター主任研究員)
『山岡鉄舟の一生』牛山栄治編著より
山岡鉄舟
君の御恩は忘るべからざる候
父母の御恩は忘るべからざる候
人の御恩は忘るべからざる候
神仏並びに長者を粗末にすべからず候
嘘言うべからず候
山岡鉄舟は明治天皇及び西郷隆盛・勝海舟という明治最高の人物から深く信頼、敬愛された武士の中の武士であった。
幕臣として生まれた鉄舟はすぐれた両親の感化を受けた。年少時、父の代参(だいさん)で伊勢神宮に参拝、日本国体の尊厳につき骨髄に刻む深い感銘を受けている。
幼少の頃、母のもとで手習いをして「忠孝」の文字を書いた時、鉄舟は母に「忠孝とは何ですか」を聞いた。母は「忠という文字は・・・(略)
※記事抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、[崇敬会にご入会下さい]