【平成22年】
新年号
『代々木』は、明治神宮・明治神宮崇敬会が発行する季刊誌です。
我が国の美しい伝統精神を未来に伝えるため、昭和35年より刊行をつづけております。
明治神宮崇敬会の皆様にお送りしております。
十二徳の実践者「謙遜」
森 光子(女優)
今平成二十二年の初春を寿ぎ、心より皆様のご健勝をお祝い申し上げます。また併せておめでたいことに、本年は明治神宮御鎮座九十年という歴史的な記念の年ということでございます。奇しくもと申し上げますことは、まことに恐れ多いことではございますが、私森光子は来る五月九日に満九十歳を迎えます。同じ大正九年生まれなどと不遜なことは決して口にいたすことはできませんが、心の内では、嬉しくも誇らしくも思い、この偶然のご縁に感謝いたしております。
日頃、私は代々木のNHKでの仕事の折には、必ず行き帰りの車の窓から緑濃き内苑に向かって手を合わせ拝礼をいたします。
※インタビュー抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、崇敬会にご入会下さい
森 光子(もり・みつこ)
大正九年五月九日、京都生まれ。従兄の嵐寛寿郎のプロダクションに入り、女優に。戦中は満洲などへ慰問団として赴いたり、戦後は肺結核などで療養生活を余儀なくされる時期も。昭和三十六年、菊田一夫氏の脚本による「放浪記」で主役の林芙美子を演じ、平成二十一年の誕生日に上演二千回を達成、国民栄誉賞を受賞した。
聖蹟を歩く ―明治天皇ご事蹟を絵画と聖蹟でたどる―
平成二十四年(二○一二)は明治天皇崩御から百年目の年にあたります。明治生まれの方はいずれも百歳を超える時期が間近に迫っています。明治という時代は遠く過ぎ去ってしまうのでしょうか。
そんなことはありません。全国各地に残る明治天皇のご足跡(聖蹟)は、明治という時代を平成の今に語り伝えてくれるのです。
これから数回にわたって、全国の明治天皇聖蹟をたどりながら、明治天皇のご生涯を、そして明治という時代を描き出してみたいと思います。明治神宮外苑の聖徳記念絵画館には、ご祭神(明治天皇と昭憲皇太后)のご事績を描いた八十枚の絵画が展示されています。それらの絵も併せて紹介して参ります(写真は明治天皇の御産屋)。
※記事抜粋です。『代々木』をお読みになりたい方は、崇敬会にご入会下さい
打越 孝明(うちこし・たかあき)
昭和三十五年、茨城県水戸市生まれ。早大大学院に学び、同大学助手や大倉精神文化研究所専任研究員などを経て、現在明治神宮国際神道文化研究所主任研究員および早大非常勤講師を務める。共編著に『日本主義的学生思想運動資料集成・・・』や『大倉邦彦の『感想』―魂を刻んだ随想録―』、論文に「明治天皇崩御と御製 上・下」(『復刊明治聖徳記念学会紀要』25・26)などがある。