明治天皇と宮中の文化

 

明治以降の宮中においては、明治4年ごろを境に明治天皇御親(おんみずか)ら先頭に立ってわが国の近代化を図りました。その一環として、日常においても軍服をはじめ洋装をお召しになる機会が増えていきましたが、明治天皇は宮中祭祀(さいし)などにおいては伝統的な装束をお召しになることを定められたのです。明治の宮中文化は、いずれもが洋風化するのではなく、良い所は残すという正に温故知新の気風に象徴され、明治天皇の御物(ぎょぶつ)においても平安時代からの様式を踏襲する装束と新しく制定された服制などが混在しています。

本展では、明治天皇の御物や皇族の御品などの宮中で御使用の品々の中から装束や調度、明治天皇の御宸筆御製や女官が書き残した和歌などを展示する一方で、軍服などの明治の近代化を象徴する品をも展示致します。

御来館の皆様に新旧一体となった当時の宮中文化の一端に触れていただければ幸いです。

 

【主催】明治神宮

 

【会場】明治神宮ミュージアム

 

【期間】令和6年12月21日(土)~令和7年3月9日(日)

 

【開館時間】午前10時~午後4時30分(入館は閉館の30分前まで) 

 ※初詣期間中の開館時間延長あり

 

【休館日】木曜日 

 ※令和7年1月2日は開館

 

【入館料】一般 1,000円 高校生以下・団体 900円

 ※小学生未満無料

 ※小学生以下の入館は保護者の同伴が必要です

 ※崇敬会会員は無料

 

明治を描く-壁画に挑んだ画家たち-

 

明治神宮外苑の中心施設である聖徳記念絵画館。

そこに掲揚される明治天皇・昭憲皇太后の御事績を描いた80点の巨大壁画は、長い時を経てもなお鮮やかに、近代国家の礎を築いた明治という激動の時代を雄弁に物語っています。その裏には、壁画制作に精魂を込めた画家たちの並々ならぬ努力がありました。

画家たちの苦心譚として編集されていたこれら壁画の制作記録は、未完成のまま世に出ることはなく、後年草稿の一部が『明治神宮叢書』のなかで翻刻されました。昨今、失われていた残りの草稿が発見されたことで、すべての壁画についての制作背景が明らかになり、壁画研究の土壌がようやく整ったと言えます。本展は、新たに発見された草稿を含む「壁画謹製記録」の魅力を紹介すると共に、明治神宮所蔵の壁画下図を展示し、今日までの壁画研究の成果をご覧いただくものです。

 

【主催】明治神宮

【会場】明治神宮ミュージアム

【期間】令和6年10月12日(土)~12月1日(日)

【開館時間】午前10時~午後4時30分(入館は閉館の30分前まで) 

【休館日】木曜日

【入館料】一般 1,000円 高校生以下・団体 900円

※小学生未満無料

※小学生以下の入館は保護者の同伴が必要です

※崇敬会会員は無料