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コラム「大和心」
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 昨年秋に「老化を防ぐ修練」と題して、柔を守る技と、下腹でする呼吸が、老化(ボケ)に処する心得になるもので、武道で言う戦いの際の“死の安心”を得る極意にも通ずることを書いた。その後、世界的プロスキーヤーで、一昨年80歳の最高齢で、3度目のエベレスト登頂を達成した三浦雄一郎氏の著した記録『65歳から始める健康法――心と体のメタボからの脱出』(致知出版社)を読んで、大いに啓発された。

 中でも、高齢化に応じて心と体の攻めの修練の考え方とその実行は、武道で高度な精神姿勢を保持して行くための得がたき道しるべとなるもので、大いに興味をそそられた。同著は、高齢の武道修練者にも役立つだろう。

 ただ三浦雄一郎氏といえば、若いころから、世界のトップクラスの冒険スキーヤーとして知られていて、心技体ともに、特別のレベルと評価されているため、果たして一般武道修練者、特に高齢者の模範になりうるか否かは、にわかに断じ難い面もある。

 しかし私自身の経験から言えば、大いに指標になりうると言える。今から50年前、福島・猪苗代のスキー場で雄大なスラロームを楽しんでいた頃、たまたまそこでスキー学校を開いていた三浦敬三氏(雄一郎氏の父親)の教えを受けたことがあった。そのスキー教授と理論が、水泳や合気道に夢中になっていた私の感性にマッチしたことでスキー技術が飛躍的に向上したのだった。そのときの雄一郎氏は、お父さんとは別行動で、広いスキー場を所狭しと滑降し、ジャンプ力も抜きん出ていたという記憶がある。寡黙で地味な父・敬三氏に比較し、スピード感、ジャンプ力の派手やかさが実に対照的だった。

 このときの敬三氏の指導がきっかけとなり、私は全日本スキー連盟の1級を取り、次いでスキー指導員の資格をとろうと志したが、以来、三浦親子のスキーは、私の総合武道修練の中の重要な要素となったと言ってよいだろう。

 敬三氏は99歳でモンブランをスキー滑降した。雄一郎氏も父の姿に感化され、一度は修練をやめてしまったところから、70歳、75歳、80歳と奮起してエベレスト登頂という目標を持って、挑戦を再開し、実践したことは記憶に新しい。

 以下、同著の冒頭に揚げられている「三浦雄一郎が贈る 人生の後半生を輝 かせるための八ケ条」を掲げる。

 1、 自分自身のエベレストを持とう
    ――生きる目標を見つける
 2、 攻めの気持ち、チャレンジ精神が日々を充実させる
 3、 人生はいつも今から
    ――今をいかに充実させて生きるかを考える
 4、 「年だからダメ」と言っていると本当にダメになる
 5、 何が起こっても前向きに捉える
 6、 できない理由を考えるのではなく、できることをやる
 7、 どんなときも可能性を信じて前進する
 8、 夢を持ち、夢の実現のために全力を尽くす

                                   (み)

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