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コラム「大和心」

いじめに武道の力を -暴力と武力

 善良な少年たちを自殺にまで追いやるいじめ問題が深刻化している。

 言葉による誹謗中傷が多いようだが、暴力沙汰になるにせよ、その内面をみると、される側にも、する側にも、またその中間にいる人々にも、心の弱さからくる不安がある。

 いのち(命)をこの世にうけた人間は、そのいのちを保持することが最重要だ。心で意識するにせよ無意識にせよ、何らかの不安を感ずれば、それを取り除こうと本能的に動く。

 経験の浅いうちは、それがどのような効果を現すのか、また行動の善悪も分からないといってよい。ましては教えられてなければ同じことを繰り返す。これがいじめる側の行動だが、その内面の弱さを除こうとすると共に、おのれの強さを確認しようとする両面がある。

 しかし弱者をいじめることでは、真の強さは得られず、良心に反することになって方向性を見失う。

 一方、弱いと見られていじめられる側は、心優しいが、相手の内面を読めない場合が多い。それだけに突然の行動で示された場合、不安も大きく、外面的な“強さ”をみて、畏縮してしまう。そして抵抗する気概を失い、さらに弱さ(逡巡と畏縮)を露呈してしまう。

 そうなると元々心の弱さから発している強がりは、ますます嵩(かさ)にかかって高圧的になる。いじめられる側は、はじめから抵抗の心(意欲)がないから、実際はそれほど差のない一人の人間としての体力にも大きな違いを感じ、それらの力に対する方法(すべ)も知らないから、絶望の淵へと進んでしまうのであろう。

 こうした経緯を考えてみると、この陰湿ないじめを解決する方法は、結局、両者の人間の心の不安の払拭にあろう。心の不安を取り除くには、心の真の強さを教えることである。

 ではそれを、どこで、いつ、具体的に体験させ、弱さを真の強さへと転じさせるのか。

 それこそが、家庭教育や小中の学校教育での日常であるが、家庭での幼児期の情操やしつけ教育、そして小中の学校での社会道徳教育の現状、ましてや今の国会の教育基本法案の愛国心論議をみれば、家庭、学校、国家社会ともに、正常化にはなお道遠しの感があって期待はできない。

 そこで現実に効果をあげうる場といえば――。

 日本精神のシンボルといえる神社の神々を祀る武道場での青少年の心身訓練こそ、時代の要請に応えうる一つの場であろう。

 世界に誇るべき武士道精神は、現代の学校教育のような場で、集団的に養成されたわけではない。武士の家々で、また各藩校や寺子屋で少人数精鋭で、文武両道、知行合一を旨として育まれてきたものである。

 日本の武道こそ、民族の歴史の中から、時代に応じてまさに自然成長的に生まれ、継承されてきた伝統で、そこには大いなる文化力が秘められている。

 いじめに走る腕白どもは、暴力を正す正義の武力を磨け。

 心優しくも力弱き少年たちは、いじめの不正に屈せぬ心を修め、丈夫な身体をつくれ。

 ともどもに来りて、わが民族の精神を養え!

昭憲皇太后御歌

みがかずば玉の光はいでざらむ
ひとのこころもかくこそあるらし

(武)

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